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  • できる子のノート作りの秘訣(5)


    〔2016/05/17 記〕


     授業ノートを速くしっかりと取れるお子様の多くは、授業の理解度が非常に高い傾向にあります。 速くノートを写せば、それだけ先生の話を聞く時間が増えるのだから当たり前のように思えますが、実は他にも理由があります。 そこで今回は、お子様の“情報処理能力”を鍛えるという点に着目して、お話を進めていきたいと思います。


    (5) 一度に長いフレーズを覚えて書く

     例えば、次のような一文をノートに写す場合を例にしてみましょう。


       ……食べ物を一時的にたくわえ、タンパク質を消化する


    ☆ ノートを写すのが遅い生徒

     @ まず黒板を見て、赤ペンを持ち、ノートに「」と書く。

     A 次に再び黒板を見て、鉛筆に持ち替えてから「……」と書く。

     B また黒板を見てから「食べ物を」と書く。

     C この後も、単語を1つ写すたびに黒板で次の言葉を確認してから、「一時的に」,

      「たくわえ、」,「タンパク質を」,「消化する」と順番に写していく。

     D そして最後にもう一度黒板を見てから、青のアンダーラインを引く。

     ※ もっと遅い生徒の場合だと、「食べ物を」と書くときに、まず「食べ物」と書いてから

      一度黒板を見て「」と書き加えたり、「たくわえ、」と書くときに、「たくわえ」と書いて

      から再び黒板を確認して、「」だけを写すなど、より断片化して写す傾向が強い。


    ☆ 速くノートを写せる生徒

     @ 黒板を見たらすぐに「……食べ物を一時的にたくわえ、」と一気に書き写す。

     A 再び黒板をサッと確認して「タンパク質を消化する」と最後まで書き写し、さらに青の

      アンダーラインまで引く。

     ※ もっと速く写す生徒は、この程度の長さの文なら一度黒板を見ただけで文を覚え

      一気にノートに書き写してしまう。


     両者のような違いがなぜ生じるのかは明白です。それは、黒板を見たときに瞬時に記憶できる言葉の長さが違うからです。 書き写す際に一時的に覚える言葉の長さに着目したとき、ノートを写すのが遅い生徒ほどその内容が細かく断片化されています。 これは、ノートを写すことが単なる“作業”になっていることを意味します。 黒板を見て、1つの単語を覚えて書き写したらすぐに次の単語を新しく覚えて書き写すだけで、自分の書き写している文の意味を考えたり理解したりすることには意識が向いていません。

     一方、ノートを速く写せる生徒は“文(フレーズ)”を丸ごと覚えて書き写します。一時的に覚えるだけとは言え、文(フレーズ)を覚えるのですから、無意識にでも文の意味を考えたり理解したりしようとするでしょう。 1回1回の効果は小さなものであっても、それが積み重なったときに現れる成果には雲泥の差が生じるのです。


    ノートを書く生徒

     ノートを写すのが速い生徒も、最初の頃は断片化された単語を写すことから始めたことでしょう。しかし、何度も視線を移動させては写すことの繰り返しが面倒に思えたかもしれません。 あるいは、もっと長い言葉を覚えても書き写せると気付いたのかもしれません。 きっかけはどうであれ、長い文(フレーズ)を覚えて写す練習を積み重ねたことによってノートを速く写せるようになったはずです。


     それに、ノートを速く写せることにはもっと重要な意味があります。彼らは、見た瞬間に一時記憶できる情報量が多いことに加え、そうして覚えた文の意味を、瞬時に考えたり理解したりできるのです。 このような優れた“情報処理能力”は、受験勉強を進める上で大きな武器となる資質です。 ノートを速く取り続けている彼らは、脳を多面的に使うスキルを磨き続けているのです。こうした能力は受験勉強のためだけに役立つものではなく、お子様が大人になってからも役に立ち続ける能力です。 このような一生の財産となる能力を子供のうちに身に着けておくためにも、文(フレーズ)を覚えてノートを写す練習を繰り返し続けられることを強くおすすめいたします。

     

     

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