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    〔2016/05/03 記〕


     お子様に 「ノートを速く書きなさい」 と注意するときに決まって立ちはだかる障壁、それが 「文字を速く書くほど字が汚く乱雑になって読めなくなる」 という大問題です(笑)。 「親が見ても読めない」ほどひどい文字であるにもかかわらず、当の本人たちがそれほど意に介さないことがこの問題をより悪化・複雑化させる元凶となっています。今回はこうした文字の問題についてお話いたしましょう。


    (4) 授業ノートに丁寧さを求めない

     結論から言えば、この問題を解決するにはどこかで折り合いをつけるしかありません。 ただし、折り合うポイントは一度決めたら二度と変えられないわけではありませんから、最初は低めの目標を設定しておき、お子様のやる気を引き出せたら少しずつ高めていくといいでしょう。 前回のお話でも触れたように、授業ノートはあくまでメモに過ぎません。しかし、後で読み返すときに時間をかけないと“解読”できないような書き方はNGです。 お子様と約束する際には、最初にこのことをしっかりと説明して、理解させましょう。大切なのは、親から一方的に宣言するのではなく、ノートを取る意味について親子でしっかりとコンセンサスを得ることなのです。

     親子がお互いに納得できたら、「自分で“スラスラ”と読める字でノートを写す」ということを約束しましょう。 このとき、この約束の内容およびお互いに納得した(理解した)ことをノートに書きとめておくことを、私は強く推奨します。もちろん、親子でサイン(署名)もしておきましょう。 お子様が信用できないからこんなことをするわけではありません。むしろ逆です。お子様に「逃げ道」を作らせないようにするために“書き残す”のです。  多くの親子げんかは「言った・言わない」が原因です。いろいろなことで追い詰められたときのお子様は、「そんなことは言ってない」,「そんな意味で言ったんじゃない」などと言って、何とか言い逃れ(笑)をしようとするかもしれません。 約束を記録に残しておけば、お子様にそういう“卑怯な”選択をさせないようにしてあげられるのです。


    親子でハイタッチ

     さて、お話を進めましょう。いくら約束をしたからと言って、お子様がすぐにまともなノートを取れるようになるわけではありません。

     そもそも経験豊富な大人とは違い、お子様は乱雑な字を書くことがどれだけ自分に不利にはたらくかが十分にはわかっていません。 いくら親子で時間をかけて話し合い、読める字を書くことが大切だという理屈はしっかりと理解したとしても、やはりお子様にとって読める字で書くことの優先順位は高くはなりません。 お子様自身が「字の乱雑さを直さないといけない」いう強い自覚を持たない限りは、根本的な解決にはならないというわけです。

     お子様がそういう気持ちになるのはいつなのでしょうか。それは、お子様が文字の乱雑さが原因で、自分の意に反した不利(理不尽)な結果を突きつけられたときです。 お子様が0と6,1と7,5と8などの数字を書くとき、自分の数字が乱雑過ぎて読み間違え、計算間違いで×になって悔しい思いをしたことはありませんか? そのとき、お子様が 「運が悪かった」 で済ませたり、保護者が 「だから、いつも字を丁寧に書きなさいと言ってるでしょう! 自分が悪いのよ!」 と言い放つだけでおしまい、となったりしていませんか?  これではせっかくの“チャンス”を無駄に終わってしまいます。そこで、この“絶好の機会”を活かす方法をお伝えしましょう。


     まずは、「この機会に数字だけでも一緒に直してみよう!」と声をかけましょう。そして、テストやノートを見て、素早くササッと数字を書いたときにどこがよくないかを挙げていくのです。「0の上が閉じてないね」,「6の上の線が短すぎるよ」など、具体的な修正点が明確になったら、それを意識しながら何度も“急いで書く”練習を繰り返しましょう。

     このとき、決して“ゆっくり丁寧に”と言ってはいけません。 受験勉強においてお子様が文字を“ゆっくりと”書けるシチュエーションなどありません。限られた時間内で僅かでも考える時間を捻出するためには、できる限り文字は速く書く必要があるからです。練習の目的は、“どれだけ急いで書いても読める字にする”ことですから、『まず速く、その上で読める字を』という意識で行わなければなりません。

     逆にそれが守れるなら、授業ノートの文字が多少は乱雑に(=親が読めなく)なっても目をつむりましょう。 国語の書き取りではないので、止め・はね・払いを正確に、一文字一文字を丁寧に書くことを強いていては、いつまで経ってもノートは速く書けません。


     このようにして親子で協力しながら練習を続けていけば、お子様はいずれ速く書いても読める字が書けるようになるでしょう。 大切なことは、そうした“小さな進化”を真っ先に 親子でハイタッチ 親が見つけられるように、お子様のことをよく見てあげることです。また、それを見つけたら、それこそハイタッチの1つもして、その進歩を喜んであげることです。

     自分でも気付かないことを親が真っ先に見つけて認めてくれたり、自分の進歩を心の底から喜んでくれたりしたら、お子様はどれだけ嬉しく思うことでしょうか。 そんな“親の気持ち”が伝わりさえすれば、お子様だってきっと途中で投げ出したりせずに努力を続けることでしょう。


     少し長くなりますが、あと1つだけ大切なことを申し添えておきます。それは、このような成長がいつも順調に進むとは限らないということです。 途中で何度も諦めそうになり、大きな変化が見えるまでに何か月もかかるかもしれません。あるいは、一度は練習の成果が現れたのに、しばらく目を離したら元に戻ることだってあり得ます。 しかし、どんなことがあっても、結果は“親の責任”に於いて見届けなければならないのです。

     そもそも、お子様は相当の期間にわたって乱雑な字を書き続けてきたわけですから、わずかな練習期間で簡単に直るはずがないと“想定”しておくべきなのです。 保護者が期待を裏切られたと感じるのは、保護者の想定が甘かったからに過ぎません。最低でも2〜3か月間、できれば半年くらいは見守り続ける必要があるということです。 保護者がそのような見守りを怠ったことを棚に上げて、うまくできないお子様を一方的に叱ってはなりません。保護者がお子様の成長を信じて息の長いサポートを続けることが何よりも大切だということです。


     

     

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