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  • できる子のノート作りの秘訣(3)


    〔2016/04/24 記〕

     勉強において“書くこと”は基本です。私は小4生相手の授業でも、約1時間半ほどの授業時間内で毎回4〜5ページのノートを普通に取らせていました。 彼らも学年当初は2ページほどを書くのがやっとの状態でした。しかし、開校から3か月も経つ頃にはクラス全員がしっかりとノートを取りながら授業にも参加できるようになっていました。 最近は、「授業中にノートが写しきれない」といった声が上がらないように、初めから板書を減らす塾もあるようです。しかし、しっかりした授業ノートが書けることは中学受験のためだけに役立つものでは決してありません。それどころか、中学・高校・大学での勉強の質を左右する貴重なリテラシーとなるのです。 そこで今回からしばらくは、さまざまなノート作りのノウハウをご紹介していこうと思います。


    (3) ノートを速く書くことを常に意識する

     授業ノートは他人に見せる物ではなく、自分のための備忘録(=メモ)です。授業の後で読み返したときに“授業の内容をより正確に思い出すため”に書いておくものですから、時間をかけてノートを書いていては、肝心の授業が聞けません。 授業で大切なことは、先生が説明している内容をしっかりと理解することであって、ノートを取ることではありません。ですから、授業ノートは常にすばやく書くことを意識しなければならないのです。

    「ノートをすばやく写して、授業中の先生の話を1つでも多く聞こう!」という意識を常に持って書き続けていれば、自然にノートは速く取れるようになっていきます。

     それどころか、そういう意識を持ってノートを速く書くトレーニングを続けているお子様は、いつの間にか文字を書くスピードも上がります。 最近の入試問題では、問題を解く際にグラフや表の解析を行ったり条件を整理したりするような“作業”が求められます。 こうした作業を迅速に行う必要があるとき、すばやく文字を書ける能力は非常に有効な武器となるのです。ノートをすばやく写す能力は、実はこんなところに活きてくるのです。


    ノートと鉛筆

     もちろん、いくら保護者が正論を説いても、それをお子様に実践させることは容易ではありません。そもそもノートをきちんと書くことにメリットを感じていないお子様にとって、親が一生懸命に説いてくれるノートの重要性は理解できるとしても、実際に授業のときにきちんとノートを取ろうという強いモチベーションに繋がることはまずありません。 逆に言えば、お子様が「ノートを取らないと」と考えるように仕向けてやれれば、問題は解決の方向へ進むでしょう。その仕掛けの一例をご紹介いたしましょう。

     まずは、塾の先生にお願いして、約1か月間だけノートがきちんと取るように授業中や授業後に声かけをしてもらいましょう。 お子様が家に帰って来てから「今日はノートを書けなかった」と言われても対処のしようがありません。なので、少しの間だけ塾の先生に協力をお願いするといいでしょう。

     お子様が何とかノートを取って帰って来たら、まず「がんばってちゃんと書けたね」と声をかけてあげましょう。たとえ鉛筆一本で写しただけだとしても、きちんと最後まで写したことはしっかり認めてあげるのです。 その上で、「重要事項は赤で写す」とか「青ペンも使ってさらに見やすく」とステップを上げていけばいいのです。1つ1つのステップがきちんとできるようになるまで先を急いではいけません。 しっかりと手間をかける必要があるのです。何よりも、ちゃんとできたことがあれば、きちんと気持ちをこめて褒めましょう。 “上手に褒めて、お子様の気持ちをうまく乗せる”ことが大切なのです。


     もう1つだけ、お子様の気持ちをうまく乗せるための方法をご紹介しましょう。お子様が塾から帰ったら、一緒に写してきたノートを見ながら「一番楽しかった話やためになった話はどんなことだったの?」などと尋ねるのです。その目的は、お子様に授業の記憶を

    母娘で勉強

    たどらせることです。“ノートを見ながら”、お子様に授業の内容を話させるのが目的ですから、どんどん話をさせましょう。最初からうまくは話せないかもしれませんが、お子様を先生に見立て、お母様がうんうんと頷きながら生徒役を演じてあげましょう。そうすることで、 「お母さんに授業の話をするのは楽しい」とお子様が実感できるように仕向けるのです。

     かつて私が担当していたある女子生徒のお母様は、「最初のうちは娘が何を言ってるのかまったく要領を得なかったので、ただ頷くだけでした。でも、続けているうちにいつの間にか子どもの話がよくわかるようになっていったんです。」と聞かせて下さいました。

    彼女は、「もっと分かりやすくお母さんとお父さんに授業の話をしたい」と思って、しっかりノートを取るように心がけたそうです。彼女は、「初めはちっとも速く書けなかった。でも、少しでも先生の話を多く聞けるように、いつも『ノートを速く取らなきゃ』って思っていた」と話してくれました。

     彼女がそこまで高い意識を持てた最大の理由は、別にありました。お母様は、娘さんから聞いた授業内容を、娘さんの目の前でお父様に話すようにしていたそうです。「この間、こんな話を教えてもらったわ!」とお父様に話すと、お父様も「パパにも聞かせてくれよ!」と娘さんに頼んでいたそうです。 ご両親が彼女から伝え聞く授業の内容に関心を持ち続けたことが、彼女が高いモチベーションを持って授業に集中することに繋がったのです。

     しかし、話をまだ終わりません。彼女はただ単にノートを速く写せるようになっただけでなく、ノートの余白に私の下らない余談や落書きまでメモできるようになりました。しかも、その横にはクラスの男子たちの反応まで書いてあるのです。 まるでビデオに録ったように授業の様子が子細に再現できるノートが取れるようになったわけです。彼女の成績が急上昇したことは言うまでもありません。


     ここでご紹介したのはあくまで一例ですが、親子で協力しながら保護者が真正面からお子様に向き合うことで、お子様が大きく成長できるということを覚えておいてください。



     

     

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