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  • 光電池の不思議なつなぎ方


    小学4年生の教科書には、光電池を使ってモーターを回す実験がのっています。しかし、実験を行うときの明るさのちがいによって、実験の結果が大きく変わることは案外知られていません。そこで今回は、光電池の特性について話しましょう。



    本題にいく前に、いくつか復習をしておきましょう。

    まずは、かん電池のつなぎ方についてです。かん電池2個を直列つなぎにしたときは、モーターに流れる電流の大きさはかん電池が1個のときより大きくなるので、モーターは速く回ります。しかし、かん電池2個を並列つなぎにしたときは、モーターに流れる電流の大きさはかん電池が1個のときと変わらないので、モーターの回る速さは変わりません。


    光電池とモーター

    次に、光電池でモーターを回すときのことも復習しておきます。右の図のように、よく晴れた日に1枚の光電池の真正面から垂直に日光を当てます。この場合は、光電池から流れる電流が最大になるので、モーターは最も速く回ります。ここで、光電池の向き(角度)を少しだけ変えてみます。実際にやればすぐわかりますが、光電池の向きを少しくらい変えてもモーターの回る速さはほとんど変わりません。

    よく晴れて強い日光が光電池に当たる日は、少しくらい光電池に(なな)めに日光が当たっても、光電池から流れる電流の大きさは変わらないのです。


    さて、ここで問題です。

    (1) よく晴れた日の屋外で2枚の光電池を使って、モーターを勢いよく回すにはどうすればいいですか。

    (2) 空が雲でおおわれている日に2枚の光電池を使って、モーターを勢いよく回すにはどうすればいいですか。


    (1)の答えは簡単ですね。光電池に直射日光が十分に当たるよく晴れた日なら、2枚の光電池を直列つなぎにしてモーターにつなぐとモーターは勢いよく回ります。(この場合は、かん電池を使うときと同じです。)

    それでは、(2)の場合はどうでしょうか。空がくもっていて、1枚の光電池ではモーターがゆっくりしか回らないような日なら、2枚の光電池を直列つなぎにしてモーターにつないでもモーターの回る速さはほとんど変わりません。


    困りましたね。いったいどうすればモーターを速く回せるのでしょうか。


    実は、くもっている日には「2枚の光電池を並列つなぎにすればよい」のです。そうすると、それぞれの光電池から流れ出す電流が足し合わされてモーターに流れるようになるのでモーターに流れる電流が大きくなって、モーターは光電池が1枚のときよりも勢いよく回るようになるのです。



    少しおどろいたのではないですか? かん電池の場合は2個を並列つなぎにしてもモーターの回り方は変わりませんが、光が弱いときに2枚の光電池を並列つなぎにすると、

    1枚のときよりも大きな電流を流すことができるようになるのです。そのようになる理由は、小学生の皆さんが正確に理解するには難しすぎるのですが、“光電池から大きな電流を取り出すときのつなぎ方は、そのときの明るさ(光電池に当たる光の強さ)によって変わる”ということはぜひ覚えておきましょう。

     



    (保護者の方へ)

    最近の中学入試の問題は、年々実験に関する出題が増えてきています。今回紹介した光電池の特性を小学生が理解するのはとても大変なのですが、ここで紹介した結果は非常に重要なもので、今後も入試に出題される可能性は十分にあるものです。

    その一方で、理屈を抜きにして得られる結果を確かめる実験はとても簡単です。材料となる光電池はネットなどで安価に入手できますので、短時間でできる夏休みの自由研究の題材としても最適ですので、親子で挑戦してみてはいかがでしょうか。

    真夏にくもりの日を待つのは大変ですが、お部屋の明るさをカーテンを使って調節して実験をすれば簡単に確かめることができます。光電池が1枚のときに、モーターがゆっくり回るようにしてから実験を行ってみてください。


     

     

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