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  • 空の青と海の青


    「海のブルーは空のブルーが映ってんだろ? 探偵や怪盗と一緒さ」

    「バーロー! 空と海の色が青いのは、色の散乱と反射、全く性質が異なる理由によるものだ。 一緒にするなよ! その証拠に水たまりは青くねえだろーが。」

    「お前、夢ねーなぁ…」


    人気アニメの金字塔、名探偵コナン。『怪盗キッドの驚異空中歩行』というエピソードの中で、キッドとコナンがこんなふうに言い交わすシーンがあるのを知っていますか?

    さて今回は、「空がなぜ青く見えるのか」,「どうして海は青く見えるのか」というテーマについて、深く掘り下げてみましょう。


    @ 空はなぜ青く見える?

    光のスペクトル

    日光を三角プリズムに通すと7色に分かれるように、太陽から地球に届く光は白色に見えても、実際にはさまざまな色の光が含まれています。日光が地球の大気を通るとき、

    レイリー散乱

    日光は大気中の気体の分子(非常に小さな粒)にぶつかって四方八方へ散らばります。これを「光の散乱」といいます。青色の光は赤色の光よりも散乱しやすいという性質があります。そのため、図1のように空のあちこちで散乱された青色の光ばかりが人の目に入ってくるので、空は青く見えるのです。


    A 青色の光が散乱されやすい理由

    散乱の原理

    光の色は波長で決まり、青色の光は波長が短く、赤色の光は波長が長いです。大気中には、光の波長のわずか1000分の1ほどの大きさしかない、非常に小さな気体の分子(粒)があります。図2のように、日光が大気層に入ると波長の短い青色の光は気体の分子にぶつかって散乱しますが、波長の長い赤色の光は気体の分子にほとんど当たらず、スイスイと通りぬけるように進んでしまうのです。


    〔発展内容〕 光がその波長よりもずっと小さな粒(気体の分子など)にぶつかっておこる

      散乱を“レイリー散乱”といいます。これに対して、光の波長と同じくらいの大きさの粒

      (大気中にある細かい塵や火山灰など)に光がぶつかっておこる散乱を“ミー散乱”と

      いいます。


    B 夕焼け空はなぜ赤いのか?

    夕焼けの原理

    夕方になると、日光が大気中を通る長さは昼間よりもはるかに長くなります。そのため、太陽から来る光は青色の光をどんどん散乱させ、やがて散乱光もほとんど赤色になるので、空が赤く見えるのです。また、夕方に見える太陽が赤いのは、日光が大気層を通る間に青色の光がほとんど散乱してしまい、赤色の光が多く残るからです。


    ※ 古代エジプトの占星術師たち

    エジプトの神官

    古代エジプトの占星術師たちは、「星や夕陽が赤くなると飢饉になる」と占っていました。その占いは国王さえも驚くほどよく当たり、占星術師たちは国王に重んじられていました。今では、地球上のどこかで大きな火山噴火が起こると、大気中に火山灰が大量に噴き上げられると“ミー散乱”が強くなって夕焼けや赤い星がより赤くなる、ということがわかっています。昔の占星術師たちは、“大気中に増えた火山灰が太陽光を弱めるために作物の実りが悪くなる”なんてことは知らなかったでしょう。しかし、そんな理由は知らなくても、「凶作の年に赤い星や夕陽はより赤くなる」ことを経験的に知っていたのです。


    C 海はなぜ青く見えるのか?

    夕焼けの原理

    今回の最後のテーマとなるこの疑問ですが、意外にもその決定的な理由は十分に解明されておらず、いくつかの説があるのです。その中で、今のところ最も有力と言われているのが“太陽光の散乱説”が原因とする説です。

    図4のように、海面に当たった日光のうち、赤・黄・緑などの色の光は水中を進んでいくうちにほとんど吸収されてしまいますが、青色の光は散乱を繰り返しながら深い海を進んでいきます。その結果、海中から目に入る光の色は青色だけになってしまうのです。


    〔参考〕海だけではなく、氷でできている氷河も青く見えます(計8枚の写真があります)。

      分厚い氷の中を日光が通るときも、氷の中の水分子による“レイリー散乱”がおこる

      ちなみに、リンクの写真に写った湖が緑色に見えるのは、氷河によってけずられた

      非常に細かい岩のくず(ミネラル分)による“ミー散乱”のせいなのです。



     

     

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