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  • 比例計算の基礎(4) ──生き物の数に関する計算問題──


    〔2016/08/04 記〕

    レベル表示:☆☆☆★


     広い範囲にたくさんの動物や植物が分布しているとき、それらを1つずつ数えて総数を調べるのは現実的ではありません。そんなときは簡単な比例関係を使って総数を計算で求めます。 今回は、このような生き物の数の推定に関する問題をご紹介しましょう。算数では「割合の問題」として扱われる問題ですが、発想は同じです。

     まず最初に、基本的な考え方について説明しておきましょう。


     いま、箱の中に白い玉が280個入っており、そのうち24個が赤くぬられているとします。 このとき、箱の中では赤・白の玉が均一に混じっているものとします。したがって、もしも

    箱の中から70個の玉を取り出せば、その中に赤い玉は6個入っていることになりますし、

    生き物の数の計算方法1

    35個の玉を取り出せば、その中に赤い玉

    が3個入っていることになります。 右の式で表したように、玉の総数とその中にある赤い玉の数の間には、「35個あたり3個の赤い玉がある」という関係が必ず成り立つわけです。このことを利用すれば、箱の中の玉を全部調べなくても、箱の中に入っている玉の総数を簡単な計算で求められます。


     それでは、次の例題1を解いてみましょう。 小学5年生なら3分以内(難関校を目指す方なら2分以内)に全問正解することを目指してください。



    例題1 さち子さんは、学校にあるビオトープの池にたくさんの魚が泳いでいる

       のを見つけました。池にすんでいる魚の総数を調べようと思いましたが、

       魚の数が多い上に池の中を泳ぎ回っていてうまく数えられませんでした。

       そこでさち子さんは、次のような操作を行って、計算で求めることにしま

       した。

    三室戸寺の庭園

       〔操作〕

        @ 池のあちこちを回り、全部で48匹の

         魚をつかまえた。

        A 魚を傷つけないように注意しながら、

         ひれに印をつけて池の中に放した。

        B 数日後、再び池のあちこちを回り、

         全部で45匹の魚をつかまえたところ、印のついた魚が5匹いた。


        この魚は池の中にまんべんなくすんでおり、この数日間は池の中で魚

       の数は増えたり減ったりしなかったものとして、池の中の魚の総数を計算

       で求めなさい。


    〔生き物の数に関する計算問題〕の問題・解答PDF

                (今回は、例題1と例題2を1つのPDFファイルにまとめてあります。)



     この問題のポイントは、一度つかまえて印をつけた魚を再び池の中に放したとき、池の中に均一に散らばるところにあります。 したがって、このままでは地中に根を張っていて移動できない植物やイソギンチャクのように岩にくっついて動かない動物の総数を推計することには使えません。 ただし、ちょっと考え方を工夫すれば、野原一面にはえている大量の植物の総数を調べることもできるのです。


     それでは、植物の数を推計する次の例題2に挑戦してみましょう。例題1と同じく、小学5年生なら3分以内(難関校を目指す方なら2分以内)の全問正解を目指してみましょう。



    例題2 あきら君の家の近所には、13m×9mの長方形の空き地があります。

       この空き地には、いろいろな雑草がまんべんなく大量にはえています。

        そこであきら君は、その中にあるエノコログサの数を調べようと思いま

       した。

    エノコログサ

        あきら君は、長さ3mのひもを一辺の長さ

       が75cmの正方形になるように四角く張り、

       その正方形の中にはえているエノコログサ

       の本数を調べたところ14本でした。同じよう

       にして、さらに空き地の他の3つの場所で

       エノコログサの本数を調べたところ、17本,

       13本,16本でした。

        このことから考えると、この空き地にはえているエノコログサはおよそ

       何本ですか。


    〔生き物の数に関する計算問題〕の問題・解答PDF

                (今回は、例題1と例題2を1つのPDFファイルにまとめてあります。)



     いかがでしたか?

     この問題では、一辺の長さが75cmの正方形の中にはえているエノコログサの本数が15本となります。 したがって、あとは長方形の空き地の面積が、この正方形のいくつ分に相当するかを考えて計算すればいいわけです。

     今回ご紹介した考え方には、これらの例題の他にもさまざまな応用例がありますので、あともう1つだけ例をご紹介しておきましょう。


    問い 大きなヘチマやヒマワリの葉の表面積を正確に求めるにはどうすれば

      いいでしょうか?


     ヒントは、「面積を重さで置きかえて考える」 です。

     具体的な方法は、このページの最後に挙げておきます。


     さて今回ご紹介した問題はいずれも入試問題を改題したものですが、小学4年生程度の計算力があれば十分解ける平易なものだと気づいていただけたと思います。

     難関校を目指されるお子様には、こうした計算の平易な問題にできるだけ低学年の間から数多く触れておくことを強くおすすめします。 そうした基礎的な理解の積み重ねこそが、高学年になって入試問題に対峙したときに“解法のプロセスをすばやく見抜くこと”に必ず繋がっていくからです。

     理科の入試において真っ先に必要とされるのは、単に計算の難解な問題を解きこなす能力ではありません。 計算が難しいだけなら、学年が上がって計算力が身に着きさえすればいずれは解けるようになります。 しかし、問題の中に隠された量的関係を見抜き、正しく計算式が立てられなければ問題は解けません。 問題を読んだとき、どのような流れで解き進めれば正解にたどり着けるのかを見通すことのできる“解法のプロセスを見極める能力”を身に着けなければ、難関中の合否を分ける入試問題は解けません。 こうした能力を身に着けるためには、低学年の間から基礎的な計算問題に触れて理解していく意識を持つことが最も適切な方法であると私は思います。



    【最後の例題の考え方】 ( 数字は、実際の計算例です。)

     @ 厚紙でできた1cmの方眼紙を用意し、その上に葉をあてて輪かくを写し取る。

     A 写し取った輪かくにそって、方眼紙を切りぬく。

     B 葉の形にくり抜いた方眼紙の重さを上皿てんびんではかる。( → 例:19.8g)

     C 一辺の長さが10マス分(10cm)の正方形(面積は100cm)の方眼紙を切り取り、

      上皿てんびんで重さをはかる。( → 例:7.2g)

     D 葉を写し取った方眼紙の重さが、面積が100cmの方眼紙の重さの何倍になって

      いるかを求めて、葉の面積を計算する。

      ( → 例:19.8÷7.2=2.75 より、葉の面積は、100cm×2.75=275cm2 と求められる。)



     

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