• ホーム
  • 理科の勉強方法
  • 理科の豆知識
  • 計算問題 〜解法の奥義皆伝〜
  • お問い合わせ
  • 家庭教師について
  • 比例・反比例の計算の基礎(3) ──熱量と水の温度変化に関する計算問題──


    〔2016/07/24 記〕

    レベル表示:☆☆★★


     今回は、いわゆる“熱量計算”の基礎となる考え方について考えてみます。 「熱量計算なんてまだ習ってない」と思われるかもしれませんが、ここで扱う内容は基礎的な計算に過ぎませんから、小学4年生の計算力があれば十分に対応可能な内容です。

     それでは最初に簡単な質問をします。やかんに水を入れてガスコンロで加熱するときのことを想像してください。温度の上がり方についてどんなことが言えますか?


      ・加熱する時間が長いほど、高い温度まで上がる。

      ・コンロのほのおが大きいほど(勢いよく加熱するほど)、早く温度が上がる。

      ・やかんに入れる水が少ないほど、早く早く温度が上がる。


     いかがですか? この程度ならは習っていなくてもわかるのではないでしょうか。それでは、これらの内容を理科的に正確に表してみましょう。なお、ここに出てくる「一定時間に加える熱量」とは、ガスコンロの「ほのおの強さ」にあたるものです。


    @ 水量と一定時間に加える熱量が同じとき

     ・加熱する時間が2倍,3倍,……になると、温度変化も2倍,3倍,……になる。

    A 水量と加熱する時間が同じとき

     ・一定時間に加える熱量が2倍,3倍,……になると、温度変化も2倍,3倍,……に

      なる。

    B 加熱する時間と一定時間に加える熱量が同じとき

     ・水量が2倍,3倍,……になると、温度変化は

    倍,

    倍,……になる。


     このように量的関係を書き出すとちょっと難しそうに見えますが、よく読めば当然のことです。 それでは、この関係を利用して解く例題に、さっそく挑戦してみましょう。

     小学5年生なら8分以内(最難関中を目指す方なら6分以内)で全問正解を目標にしてください。


    例題 やかんに入れた水を、ガスコンロで加熱する実験を行いました。

      ガスコンロの炎は「強・中・弱」」の3つを切りかえることができ、一定時間に

      加える熱量は、「弱」のときを@とすると、「」はA,「」はCとなります。

      いま、やかんに20℃の水を1L入れて「」で加熱すると、ちょうど8分後に

      ふっとうしました。これについて、次の問いに答えなさい。ただし、やかんは

      すべて同じものを使い、ガスコンロの熱はすべてやかんの中の水をあたた

      めることだけに使われるものとします。


     (1) 20℃の水1Lを「中」で加熱するとき、1分間で水温は何℃上がりますか。

     (2) 20℃の水1Lを「強」で加熱すると、何分後にふっとうしますか。

     (3) 20℃の水1Lを「弱」で加熱するとき、10分後の水温は何℃ですか。

     (4) 30℃の水2Lを「弱」で加熱すると、何分後にふっとうしますか。

     (5) 24℃の水2.5Lを「中」で加熱するとき、水温が60℃になるのは何分後です

      か。

     (6) ある量の20℃の水をやかんに入れて「強」で加熱すると、14分後にふっと

      うしました。やかんに入れた水は何Lですか。

     

    〔熱量と水の温度変化関する計算問題〕の問題・解答PDF

     



     (1)〜(4)は、すべて「時間と温度変化の比例関係」を使えば答えが求められます。ただし(2)については、「時間と温度変化の比例関係」よりも「一定時間に加える熱量と加熱に要する時間の反比例の関係」を利用した方が早く解けます。 また、例題1を制限時間内に解けるかどうかは、(5)と(6)をどれだけ速く確実に処理できるかにかかっています。

     (5)は、加熱時間と一定時間に加わる熱量が一定のとき、 「水量と温度変化が反比例する」ことを利用して解きます。(6)は、温度変化と一定時間に加わる熱量が一定のとき、 「加熱時間と水量が比例する」ことを利用して解きます。 もちろん他にもさまざまな解法がありますが、この解き方が最速の解法です。



     このような“最速の解法”にすぐ気づいて、計算問題をスラスラ解けるようになるには、十分に演習を積み重ねて経験を積み重ねなければなりません。 しかし、時間が限られている中ではそんな演習を行うのは大変です。では、いったいどうすれば“最速の解法”を瞬時に見つけ出せるような“気づく力”を身に着けられるのでしょうか。


     例えば、問題演習の後に行う答え合わせのことを想像してください。単に答えの○×をチェックするだけでは力がつきません。 「自分はこうして解いたけど、この解法でいいのだろうか?」とか「他にもっとよい解き方がないだろうか?」というような向上心を抱くことが、問題を解く能力を高めることにつながるのです。 本当に力をつけたいなら、自分の答えの○×にかかわらず、必ず解説を読む習慣をつけましょう。 そうやって常に自分の解法を見つめ直す意識を持って勉強を進めることで、自分の解法により磨きがかかっていくのです。


     ここで挙げたのは小さな一例で、他にもさまざまな方法があります。しかし、大切なことは、 『苦労せずに楽に身に着けたことは簡単に失われる』 という鉄則です。


     「身に着ける」という言葉には、体に「なじませる」とか「染み込ませる」というニュアンスが含まれています。 レベルの高い問題を解きこなす能力を身に着けるためには相応の“時間”がどうしても必要なのです。 そういう時間を飛び越えて“簡単に”あるいは“容易に”何かを身に着けることはできません。


     問題を解くたびに解説を確認することを実践するのは、最初はおっくうで難しいと感じるでしょう。しかし、問題を解いたら必ず解説を読むことを繰り返していけば、それは“習慣”となります。 習慣というのは、“特別に意識することなく行える行動”です。演習のあとに必ず解説を読むことが習慣にすれば、そのうちに短時間で要領よく解説を読みこなせるようになるでしょう。 こうした1つ1つの小さな行動の積み重ねが、自分の解法を高めることに必ずつながるのです。


    『時間効率を高めることを意識しながら、常に目的を持って勉強に向き合う』


     どうかこの姿勢を忘れないでください。



     

    理科の勉強方法


  • 中学入試の理科って難しい?
  • 合格点を取る基本戦略
  • 栓のない浴そうに水を溜める?
  • 小分けにせずに覚えよう
  • トイレのルールを変えてみる?
  • 皿回しの理論
  • どのくらい覚えるの?
  • 理科の成績が合否を分ける
  • Eテレがホントにすごい!?
  • 理科の勉強方法(一覧)
  •  

    理科の豆知識


  • 梅?桃?それとも桜?
  • ミクロの世界をのぞく!(花粉編)
  • ミクロの世界をのぞく!(昆虫編)
  • なんてスペシャル!
  • 空の青と海の青
  • 光電池の不思議なつなぎ方
  • かくし方が大切?な光電池
  • エルニーニョ現象のひみつ
  • 雲 〜その正体とでき方〜
  • 雲のでき方とエアコンの深い関係?
  • 月の満ち欠け
  • 理科の豆知識(一覧)
  •  

    計算問題 〜解法の奥義皆伝〜


    (理科計算問題 解法のテクニック)

  • 豆電球の回路の明るさ比べ
  • てこのつりあいの解法
  • 地震に関する計算問題
  • フェーン現象の計算問題
  • ばねとてこのつりあい
  • 月の動きに関する3つの計算
  • スラスラ解ける浮力計算の解法
  • 溶解度の計算問題(基本編)
  • 溶解度の計算問題(発展編)
  • 金属と水溶液の計算問題(基礎知識編)
  • 金属と水溶液の計算問題(基本編)
  • 金属と水溶液の計算問題(応用編)
  •  

    コンテンツ・ナビ


  • ホーム
  • 理科の勉強方法
  • 理科の豆知識
  • 計算問題 〜解法の奥義皆伝〜
  • 運営者
  • お問い合わせ
  •  

     

    inserted by FC2 system