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  • 比例・反比例の計算の基礎(1) ──豆電球のつなぎ方と明るさ──


    〔2016/07/09 記〕

    レベル表示:☆☆☆★


     小学4・5年生で学ぶ理科の単元のうちで、苦手とするお子様が最も多い単元の1つが「豆電球のつなぎ方と明るさ」です。 基礎計算の4回目となる今回は、新たに“反比例”の関係にもスポットを当てながら、電流に関する計算問題の基礎を掘り下げていきたいと思います。

     ところで、反比例(はんぴれい)とはどのような関係でしょうか。算数では“比例”とともに高学年になってから習いますが、苦手とするお子様も多くいるようです。 しかし、理科の計算問題に出てくる関係はとても単純で、低学年のお子様でもわかるものです。

    フルーツケーキ

     分かりやすい例を1つ挙げてみましょう。それは

     「1つのケーキをみんなで分けるときの関係」

    ということです。写真のような美味しそうなケーキがあるとします。このケーキを1人で食べれば、丸々1個食べられます。 もし2人で分けるなら、半分ずつ食べられます。つまり、その場にいる“人の数”が2人,3人,……と増えるほど、1人

    あたりが食べることのできる“ケーキの量”が

    ……と減っていくわけです。

    このような関係が“反比例”です。


     さて今回は、豆電球のつなぎ方と明るさに関する例題を考えます。そこで、直列つなぎについてもう一度確認しておきましょう。

    直列つなぎ……電流の通り道が1本しかない豆電球や乾電池のつなぎ方

         【重要】 回路のどこでも電流の大きさは等しい

                       ↓

             回路の途中で電流が増えたり減ったりすることは絶対にない!


     このようにして豆電球や乾電池に流れる電流の大きさを求めることができれば、簡単に豆電球の明るさや光っている時間を比べることができます。

     それでは、さっそく例題に取り組んでみましょう。



    例題 同じ種類の豆電球と乾電池を使って、次の@〜Dのような回路をつくり

      ました。回路@の豆電球に流れる電流の大きさをとして、回路A〜Dの

      豆電球や乾電池に流れる電流の大きさをそれぞれ表しなさい。

     
    設問の回路図

     

     

     

     


     このような回路図の問題を見たら、必ず最初にやるべき大切な作業があります。 それは、回路図に流れる電流の向きを矢印でかき入れることです。 回路図に電流の矢印をかき入れることで目に見えない電流がイメージしやすくなるのです。 お子様が問題を解くときは鉛筆でかけばいいのですが、ここでは見やすくなるように赤色の矢印で示します。


    回路を流れる電流

     

     

     

     



     なお、電流の矢印は次のような“ルール”にしたがってかかれています。上の5枚の図と対照しながら、このルールをしっかり身に着けることをおすすめします。


    《電流の矢印をかき入れるときのルール》

      1.電流は乾電池の+極から流れ出て、−極へともどってくる。

      →豆電球に流れる電流は矢印を切らずに、そのまま1本でかき続ける。(@やB)

      2.2個以上の乾電池が直列つなぎのときは、矢印を2本に分けてかく。(A)

      3.並列つなぎの回路では、回路が分かれるところで矢印を分ける。

      →合流するときは1本に“合わさり”、分流するときは“分かれる”。(CやD)



     それでは、回路図を示しながら、順に解法を解説していきましょう。

    回路1

     問題文に書いてある通り、@の回路の豆電球にはの電流が流れています。したがって、乾電池から流れ出す電流の大きさもとなっています。このことを示したのが図の@です。



     Aの回路では、乾電池2個が直列つなぎになっています。 これは、電流を押し流す力(電圧)が@の2倍になっているということですから、豆電球に流れる電流の大きさは 回路2 となります。また、Aの回路は直列つなぎですから、電流の通り道は1本だけです。 したがって、回路のどこでも電流の大きさは等しくなるので、 2個ある乾電池のどちらからもの電流が流れ出すのです。 このことを示したのが図のAです。



    回路3

     Bの回路では、豆電球2個が直列つなぎになっています。 豆電球は電流が流れるのをじゃまする抵抗ですから、直列つなぎの豆電球の数が2倍,3倍,……になると、豆電球に流れる電流の大きさは

    ……になります。したがって、Bの回路の豆電球には、

    どちらにも

    の電流が流れます。また、Bの回路も直列つなぎですから、電流の通り

    道は1本だけです。したがって、回路のどこでも電流の大きさは等しくなるので、乾電池

    から流れ出す電流の大きさも

    となります。このことを示したのが図のBです。


     ここで、直列つなぎについてもう一度確認しましょう。 AとBはどちらも直列つなぎの回路です。電流の通り道が1本だけしかない回路なので、回路のどこでも電流の大きさは等しくなるのです。 電流の問題を苦手とされるお子様の多くは、このことが理解できていないために混乱してしまっているのです。

     誤った考えを持っているお子様は、Aでは「2個の乾電池から“合わせて”の電流が流れ出すから、1個の乾電池からずつ電流が流れ出る」と考えてしまいます。 Bでは「2個の豆電球に流れる電流は“合わせて”になるから、乾電池からもの電流が流れ出る」と考えてしまうのです。 もしこの考え方が正しいのなら、「@〜Bの回路の豆電球は同時に消える」というおかしなことになります。なぜなら、実際に豆電球がついている時間は、Aが最も長く、Bが最も短いからです。 電流の問題がスラスラ解けるようになりたいなら、まずは直列つなぎについて正しい理解をすることが大切です。


     解説を続けます。


     Cの回路では、乾電池2個が並列つなぎになっています。 回路4 このとき、並列つなぎの乾電池の数をいくら増やしても、豆電球に流れる電流の大きさは1のまま変わらないので豆電球は明るく光りません。 つまり、この場合は、「2個の乾電池から“合わせて”1の電流が流れ出る」と考えていいのです。したがって、乾電池1個あたりから流れ出る電流の

    大きさは

    となります(図のC)。

     このように、並列つなぎの乾電池の数が2倍,3倍,……になると、乾電池1個あたり

    から流れ出る電流の大きさは

    ……になります。ここに反比例の関係が出て

    きます。このように、並列つなぎの乾電池の数を増やすほど乾電池1個あたりから流れ出る電流が小さくなるので、乾電池は長持ちして豆電球を長時間光らせることができるわけです。



     Dの回路では、豆電球2個が並列つなぎになっています。 回路5 このとき、並列つなぎの豆電球の数をいくら増やしても豆電球1個あたりに流れる電流の大きさは1のまま変わらないので、乾電池から流れ出る電流の大きさはを“合わせて”となります(図のD)。

     このように、並列つなぎの豆電球の数が2倍,3倍,……になると、乾電池から流れ出る電流の大きさも2倍,3倍,……になるという、比例の関係が成り立つのです。 したがって、並列つなぎの豆電球の数を増やすほど乾電池からは大きな電流が流れ出すので、豆電球が光っている時間が短くなっていくというわけです。



     このように、CやDのような並列つなぎの回路では、なぜ電流の大きさを“合わせて”考えてもいいのでしょう? それは、並列つなぎが「電流が2つ以上の通り道に分かれて流れる回路」だからです。 途中で電流が分かれても必ず1つにもどるので、回路が1つにまとまるところで必ず“合わせる”ことになるのです。



     今回は長くなってしまったので例題はお休みにします。しかし、豆電球の問題の解法の基礎は、すべてここで話した内容が組み合わさったものです。電流が苦手なお子様は、まずここでお伝えした内容を完璧に身に着けるまで、繰り返し読み直してください。なお、豆電球に関しては、『豆電球の回路の明るさ比べ』でも解説を行っておりますので、ぜひご参考になさってください。



     

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