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  • 比例計算の基礎(2) ──ばねに関する比例計算──


    〔2016/06/25 記〕

    レベル表示:☆☆☆★


     2回目となる今回は、ばねに関する比例計算を扱います。ばねにつるした物体の重さ(ばねに加わる力)が2倍,3倍,……になると、ばねの“のび”も2倍,3倍,……になる という関係は、発見者であるイギリスの科学者ロバート・フックの名を取り「フックの法則」と名づけられています。ばねに関する入試問題は非常に奥が深く、出題されている内容も多岐にわたっていますが、 今回は「比例計算の基礎」ということで、「フックの法則」に関する基本的な例題を2題ご紹介しましょう。


     まず、例題1を考えてみましょう。初歩的な問題ですから、ミスをせずに“すばやく”全問正解できるかどうかが重要なポイントになります。 小学5年生なら4分以内に解き終えることを目標にしてください。

     ちなみに、この例題は小学4年生でも10分ほどの時間があれば解ける問題ですから、上に青字で書いた「フックの法則」が理解できるなら、ぜひ挑戦してみてください。


    例題1 30gのおもりをつるすと全長が29cmになり、70gのおもりをつるすと

       全長が41cmになるばねがあります。

     (1) このばねに10gのおもりをつるすと、ばねののびは何cmになりますか。

     (2) このばねの自然長(何もつるさないときの長さ)は何cmですか。

     (3) このばねに120gのおもりをつるすと、ばねの全長は何cmになりますか。

     (4) このばねにある物体をつるしたところ、ばねの全長が36.5cmになりま

      した。この物体の重さは何gですか。


          (次の例題と一緒に、PDFファイルに問題と解答・解説を掲載しています。)



     いかがでしたか? 念のため、簡単な解き方の方針もまとめておきましょう。

     例題1は、おもりの重さが30gから70gへ40g増えたとき、ばねの長さが29cmから41cmへ12cm増えていることにさえ気づけば、フックの法則を利用して簡単に正解が導けます。 理科の比例計算は、「何と何の間に、どのような比例関係が成立しているのか」を理解して覚えておきさえすれば、必ず正解が出せるのです。

    虹色のばね

     それでは、今回のメインとなる例題にいきましょう。こちらは、小学5年生なら5分以内(遅くとも6分以内)に全問正解することを目標に挑戦してみてください。

     


    〔ばねに関する計算問題〕の問題・解答PDF


     (1)の@〜Bは、“ばねの直列つなぎ”に関する問題です。 「おもりの重さは、その上にあるすべてのばねに等しく伝わるという直列つなぎの初歩的な知識さえ理解していれば解ける設問です。 そしてCは、“ばねの並列つなぎ”に関する問題です。この設問では、おもりの重さは左右にある同じ2本のばねに等しく分配されると考えればいいのです。 スピードを上げて解くためには、この4問をすばやく解き進めることがポイントです

     さて、制限時間内に解ききれるかどうかは(2)で決まります。この設問は、前回の例題2と共通点があります。それは、設問の中には数値が指定されていないということです。 つまり、この設問をすばやく解けるかどうかは、計算しやすい値を仮定できるかどうかにかかっているのです。 もし制限時間内に解き終えられなかったお子様は、この夏休みにしっかりとケアを行っておく方がいいのではないでしょう。



    フックの複式顕微鏡

     最後に、中学受験には特に関係はありませんが、フックの業績について少し触れておきましょう。

     皆さんが理科で使うけんび鏡は、接眼レンズと対物レンズを組み合わせたものです。彼は、その原型を作った人です。 彼は自分で作ったけんび鏡でコルクを観察し、そこに小部屋(セル)のようなつくりを発見したので、それを「細胞(セル)」と名付けたのです。

     ただし、彼は生物に興味があってコルクを観察したわけではありません。彼の専門は物理学です。彼はコルクが水に浮く理由が知りたくてけんび鏡を作ってコルクを観察しただけです。 ところが、そこで偶然にも「細胞」を発見してしまったのです。

     彼は、木星や火星の自転を初めて明らかにした人です。このときも、望遠鏡を自作して観測を行いました。 ちなみに、彼が火星の自転を観察したときに残した数多くの精密なスケッチは、19世紀に火星の自転周期を算定する重要な資料として使われました。

     こうした研究者としての活躍だけではなく、フックはロンドン大火の復興支援のために測量官として働き、多くの建造物の設計にも携わりました。 フックは、実験科学者,発明家,天文学者,建築家,測量官として、さまざまな分野で活躍した人だったのです。

     数多くの優れた業績を残したフックは、“17世紀のレオナルド・ダビンチ”と称されるほど優秀な科学者でしたが、当時のイギリス科学界の頂点に君臨していたニュートンに嫌われ、彼の業績は科学史からことごとく消されたのです。現在、フックの肖像画は1枚も残っていません。それは、当時のニュートンが処分を命じたためでした。こうして、フックは「忘れられた天才」となってしまったのです。



     

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