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  • 比例計算の基礎(1) ──水の状態変化と温度変化に関する計算問題──


    〔2016/06/25 記〕

    レベル表示:☆☆☆★


     理科の計算問題の解法において、最も基本的な関係が「比例」の概念です。 中学入試の算数でも中核をなす単元であり、非常に奥行きの深い内容であることから、「比例」を苦手とされているお子様は少なからずいらっしゃいます。 しかし、比例関係は日常生活とも密接に関係している基本的な量的関係でもあります。次の例題をご覧ください。


    例題1−A 1個120円のリンゴがあります。

     (1) リンゴを3個買うのに必要なお金はいくらですか。

     (2) 700円を持って買い物に行くと、リンゴは何個買えますか。


     解説の必要がないほど平易な問題ですが、ここで大切なのは答えが出せるかどうかではありません。 この問題の設定を見たときに「単位あたりの量」というとらえ方ができるかどうかが重要なのです。 この問題なら、「リンゴ1個あたりの代金が120円」というのがそれにあたります。「個数と代金」の間には比例関係があります。 つまり、リンゴの個数が2倍,3倍,……になると、代金も2倍,3倍,……になるという量的関係です。 この関係を使えば、答えは(1)が360円,(2)が5個となりますね。なお、(2)では100円余ります。


     それでは、この考え方が理科の問題になればどのようになるでしょうか。溶解度の計算の例題を示します。


    例題1−B 20℃の水100gには36gまで食塩をとかすことができます。

     (1) 20℃の水200gには最大で何gの食塩をとかすことができますか。

     (2) 90gの食塩をすべてとかすには、20℃の水が少なくとも何g必要ですか。


     この例題も例題1−Aと同様に、「単位あたりの量」を考えればいいだけです。 「水100gあたりに食塩は36gまでとける」という関係です。 水量が2倍,3倍,……になると、とける食塩の量も2倍,3倍,……になるという比例関係を使って解けばいいのです。

     この例題の解法と解答は次の通りです。

     (1) 水量が2倍になれば、とかせる食塩の重さも2倍になりますので、答えは72gです。

     (2) とかせる食塩の重さが、90g÷36g=2.5(倍) なので、必要な水の重さも2.5倍になり

      ますから、答えは 100g×2.5=250gです。


     実際の入試問題では、グラフや表などによって、水温と水100gにとける物質の重さの関係も与えられます。 そうすることで問題をさらに複雑に見せていますが、解法の基本が「比例関係の適用」であることに変わりはありません。

     なお、溶解度計算については溶解度の計算問題(基本編)

    サイフォン

    などでも扱っていますので、ぜひ参考になさってください。


     それでは、今回の例題にチャレンジしてみましょう。今回の例題は、「水の状態変化と温度変化」に関する計算問題です。 この単元は小学4年生で学ぶ内容で、氷や水を一定の割合で加熱するとき、水の温度や状態がどのように変化するかについて学びます。 この例題に出てくる加熱時間と温度変化の関係を示したグラフはこの単元の授業に必ず出てくるものなので、そのグラフを使った計算問題を仕立ててみました。 難関中を目指す小学5年生なら10分以内で、 6年生なら7分以内(できれば5分以内)ですべて解き終えることを目指して挑戦してください。

     


    〔水の状態変化と温度変化に関する計算問題〕の問題・解答PDF

     


     いかがでしたか? 4年生で習う範囲の基礎計算ですから、答えそのものは出せたことでしょう。 もし制限時間内に解き終えられなかった方は、今後の理科の勉強において、もう少し計算問題の練習を行う時間を使う必要があると思います。 特に6年生の場合は黄信号です。早めに対処しておかないと、夏期講習などでもっと入試のレベルに近い問題を身に着けるときに支障が出てくる可能性があります。


     では、最後に解き方の方針や注意点などに少しだけ触れておきましょう。

     (1)と(2)は、例題1と同等の問題です。−20℃の氷の温度がちょうど4分間(240秒間)で0℃になることをグラフから読み取れば、基本的な比例計算で解けるものです。

     (3)と(4)も、基本的な計算方法は(1),(2)とまったく同じです。ただし、水の温度が上がり始めるのは加熱を始めてから36分後であることを考えに入れなければなりません。

     (5)と(6)も同様です。氷がとけ始めるのは加熱を始めてから4分後で、36分後に120gの氷がすべてとけます。つまり、4分間で15gの氷がとけるので12分間で45gの氷がとけるとわかるのです。 ただし、設問では残っている氷の重さを問うているので最後に引き算をする必要がありますが、とけた氷の重さがわかってホッとした瞬間に引き算を忘れて、45gと誤答するお子様は少なくありません。

     (7)は、例題2の中で最も難しく感じさせる設問です。設問の中に数字が1つも出てこないため、どこから手を付ければいいのかわからないお子様もいますし、そもそもこの設問が計算問題だと気づかないお子様すらおられます。

     グラフを見ると、氷よりも水の方がグラフの傾きがゆるやかなことがわかります。 グラフの傾きは「単位あたりの量」を表します。一定の割合で加熱するとき、氷よりも水の方があたたまりにくい(温度が上がりにくい)のです。 熱の世界には、比熱という概念があります。比熱は“物質のあたたまりにくさ”の度合いを表すもので、水の比熱を1とすると氷の比熱は0.5となります。水の比熱が氷の比熱の2倍になっていますね。 設問(7)は、この割合を求めさせていたわけです。(7)の答えを出すだけであればこんな知識は不要ですが、 最難関中を目指すお子様は、ここで求めた“2倍”という数値の持つ意味をぜひ理解しておいてください



     

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