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  • 月の動きに関する3つの計算


    これまでいくつものテーマで計算問題の解法を説明してきましたが、どのような計算問題でもあらかじめ理解しておかねばならない“知識”があります。特に地学に関する計算問題の場合は、その知識が“図”であることが多いです。そこで今回は、月の動きに関する3つの代表的な計算を用意しました。いずれも受験生にとっては難解に見える計算ばかりですが、ぜひ挑戦してみてください。なお、答えはすべて割り切れませんので、小数第2位を四捨五入して小数第1位まで求めてください。


     (1) 1年の長さを360日,月の満ち欠けの周期を30日として、月の公転周期を

      求めなさい。

     (2) 1年の長さを360日,月の公転周期を27日として、月の満ち欠けの周期を

      求めなさい。

     (3) 月の公転周期を27日,月の満ち欠けの周期を30日として、月の南中時刻

      が平均して1日に何分ずつおくれるかを求めなさい。


    月の動き

    どの問題も難しそうに見えるはずなので、ヒントを出しましょう。

    (1)と(2) どちらも、右のような図を使って考えます。 また、1年の長さを360日とすることにより、地球が1日あたりに公転する角度は、360度÷360日=1度 と考えることができるようになります。

    (3) 「月の南中は毎日約50分ずつおくれる」ということは覚えていますね。満月から次の満月になるまでの間に南中時刻のずれの合計が1日分(=1440分)になるわけですが、満月の前後に見られる月の南中時刻の移り変わりに注目することがポイントです。



  • 〔月の動きの計算問題〕の問題・解答PDF

  • 満月のクレーター

    3つの計算問題は解けましたか? 計算問題を解く上で最も大切なことは、「その問題を解くためには必要な“基礎的な知識”を理解しておく」ということです。これは、どんな計算問題にもあてはまることです。計算問題では数字を計算して答えを求めるのは当然ですが、答えにたどりつくために必要不可欠なことは、“思考の過程をはっきりと意識する”ことなのです。

    例えば、(1)や(2)を解くには“図”が必要です。しかも、単なる丸覚えではなく、その図が何を説明しているのかを理解しておかねばならないのです。(3)も、1日の長さが24時間で、月の南中から南中までの時間はそれよりも長いわけですから、「月が南中しない日」があるのは当然のことです。このような“ささいなこと”を気にかけたり注意を向けたりできる能力を養っていく意識を持つことが、実は学習を進める上で重要になってくるのです。


    名探偵のコナン君が推理を組み立てるとき、彼は誰もが見ていることを“視点”を定めて“意識して”見ています。ものごとには“道理”があります。道理とは、「もしこうなら、必ずこうなる」という因果関係のことです。計算問題を解くということは、“ものごとの道理を、数字をまじえながらたどること”にほかなりません。

    つまり、理科の勉強をするときには、何らかの“気づき”を求めながら進める必要があるということなのです。“気づき”を得るには好奇心が必要です。「なぜ?」「どうして?」という気持ちを持ちながら、「もしそうなら、これはどうなるんだろう?」という問いを常に自分で立てながら勉強をしていけば、いつかきっと自分の血肉となる活きた知識となることでしょう。



    今回の例題について、最後に1つだけつけ加えておきましょう。理科の資料を調べると、次のようなデータを見つけることができます。

       月の公転周期……27.321日       満ち欠けの周期……29.530日

       1年の長さ……365.242日       月の南中時刻のずれ……50.47分

    今回の問題は、計算を楽にするために整数で数字を設定しましたが、より正確な計算をしたいのなら、上に示した正確な値を使えばよいのです。その計算を示した解説を用意したので、興味があればごらんください。もし自分で計算して確かめたいときは、電卓を使ってもよいでしょう(こんな桁数の多い計算を入試でさせる中学校はありませんから)。もちろん計算力に自信があるなら、手計算で解いてみてもいいですね。カッコいいと思いますよ(^^)v



     

     

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